お稽古会場が横浜方面でしたので、帰りに元町に寄りました!
お目あては『澁澤龍彦回顧展』〜ここちよいサロン〜
今年は澁澤生誕80年を記念して、多くの企画展が催されています。
前回は澁澤が愛した美術品を集めたものだったようですが、今回は彼のルーツから死の時までが時の流れを追うように丁寧に並べられていました。
                 
澁澤にまつわる方たちのことも良くわかります。四谷シモン金子國義細江英公三島由紀夫・・・
澁澤のお父さんは写真で見る限り大変魅力的な人
お母さまは美人、自由な家庭で育った感じがひしひしと感じられました。

若き日のジャン・コクトーとの出会いから高丘親王航海記を書きあげるまで、ゆっくり時間をかけて拝見してきました。
ジャン・コクトーからの書簡もありました。

副題の「ここちよいサロン」とは
澁澤の周りに多くの芸術家・文人・文化人が集ったのは、澁澤の人柄だろうと、この企画展の発起人でもある高橋睦郎氏は言っています。

澁澤は異端でも偏執狂でもなく、「健康無比な好奇心の人」で、来る者を拒まず、善も、悪も、神も、魔も、屈託なく受け入れる人だった。だから、みんな澁澤の周りに集った、って。

懐の深い人だったんですね。 憧れのサロンです♪

今回は、渋澤の肉筆をたくさん見られて嬉しかったです。
特に、書簡。

澁澤の文字には優しさがにじみ出ていますね。
三島の文字にも繊細さが感じられました。
三島から澁澤へ送られた手紙も見られてよかったです。

お二人とも、ちょっとした言葉の使い方が自然で優しい感じ。
大げさに人をほめるのでもなく、淡々とした文章の中に優しさを感じます。

画家の堀内誠一との往復書簡もいいですね。(印刷物では見たことがありましたが、実物はインクの色が肉眼で見られるし・・・ もうすぐ、この往復書簡が本になるようです。ぜひ、読んでみたいものです!

二時間半以上、ゆ〜〜〜っくり堪能いたしました。